現代社会においてヘッジファンドは資本市場の効率化に一役も二役も貢献している存在である
ただそのやり口においては攻撃的で「もの言う株主」が過ぎ去った後には価値の創造からはかけ離れた残骸だけが残るケースも多い
本の物語になるドイツ証券取引所の元CEOであるザイフェルト(著者)とヘッジファンドTCIの代表であるホーンの戦争はCEO退任と言うカタチで取りあえずの決着を見ることになる
そしてその過程の当事者である直伝なので恨みは相当なものがある
最後に粗原稿はすべて捨て客観的で教養にあふれた文章で最初からやり直したとあるがそれでもまだ文面からはホーンへの憎しみが伝わってくるものだから・・・。
現在もTCIは電源開発への攻撃的な株主提案を展開していたり本でも登場する乗っ取り屋アイカーンがヤフー株を買い増ししていたりとヘッジファンドの猛威は変わらないがヘッジファンドそのものは時代が作り出した産物なのではないかと思う
ドイツ証券取引所とTCIの論争が起こっていた当時、日本でも村上ファンドが大阪証券取引所を増配要求していた。
そして日本の村上は現在、檻の中である。絶対利回りなんて幻想であることに世界は気付くべきである
目先の増配や自社株買いで株主に金を提示して株主リターンが短期的には上昇するがヘッジファンドは必ず高値で売り抜ける
バランスシートの崩したその後を長期的に見れば狙われた企業は衰退する場合があまりのも多いのである
それは株主リターンの創造であって企業価値の創造とは次元の違う話に見えます
時代が必要とさせて登場した「お金持ちクラブ」のヘッジファンドはいつの日か時代と共に消えていく存在になるような気がするのは自分だけでしょうか?
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本のタイトルは「1秒!」で財務諸表を読む方法とインパクトのある感じですが会計本や入門書ではありません
それとこの本を読むにはいくつかの専門用語があるので最低限として会計本や入門書を読み終える必要もあります
そしてこれは決して上級者向けの会計本ではありません
財務諸表をテーマに会社や社会のことを語り尽くしてくれます
だから全体を通して数字や表なんかはあまり登場してきません
そういう意味では読みやすいです
そして読み物としてしっかりと面白い!オススメです。
数字はあまり出てこないけれど読み終えた後には会計により深い知識や教養を得られるでしょう
個人的には貸借対照表をテーマとした第1章が一番読み応えのある充実した内容ですね?
ちなみにタイトルにある「1秒!」だけを見る部分の答えは流動比率になります。
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投資家の理想とするヒーローとして
ウォーレン・バフェットや
ピーター・リンチあたりを思い描くことはありますがこの本の主役である
アンソニー・ボルトンを知る日本人の投資家はまだまだ少ないのではないでしょうか?
彼らとボルトンの違いは主戦場が米国か欧州(特にロンドン)でしょう。なかなか欧州の優れたファンド・マネージャーが日本で紹介されることはありませんから・・・
パフォーマンスで言うと何度か迎えた不況を乗り越えて25年以上と言う長期でも年率換算20%以上を達成しているのでバフェットやリンチとまったくひけをとらない怪物である。
その怪物の得意とするスタイルは
バリュー・アプローチ
逆張り
そして珍しいことにテクニカル指標も参考にしているところですね?
銘柄選択の秘訣(P.30~)によると何かひとつの事に囚われずに株を買う前にたくさんの材料を検討する。
そして株価収益率(PER)
企業価値グロス・キャシュフロー比率(EV/EBITDA倍率?)
フリーキャッシュフロー比率
投下資本キャッシュフロー比率
どうやらバリュエーションを重視しているようです。
さらに長年にわたるファンド・マネージャーを経験したことで貸借対照表の脆弱な企業は景気の悪いときにいちばん損をしてきたようです。ここは個人投資家もキモに命じたほうが良い教訓でしょう。
本では比較のためにバフェットが登場しますが一見、ボロ株のような見放された株を好むところが多いので
グレアムに近い印象を受けます。
文中ではボルトンの過去のパフォーマンスを称賛するところが多く目に付きすぎるのが痛いところですが謙虚な人間性など学ぶべきところはたくさんある一冊です。
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人類共通の教養にするべき言葉が数多くあります
カントの残した名言は現代でも鮮明に映すだろうし現在でも耳の痛い言葉だと感じる時のリーダーもいるでしょう
哲学と聞くと難しい話で無縁だと思うかも知れませんがコレは解説や付録がなければ「これでもか!」って程に文字もおおきくおそらく1分もあれば読み終える程度の内容です。
どうやら読むのが嫌いであろう国王にも読みやすいように配慮して余計な言葉を排除した結果、小冊子みたいな形で「永遠平和のために」は完成したいきさつがあります。
国王でさえも読めるような内容なので義務教育のカリキュラムのひとつにカント哲学を加えてほしいところです。
国民ひとりひとりが平和について深く共有することは国家にとっても大切なのだから・・・。
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まず、
クォンタム・ファンドの投機家
ジョージ・ソロスはほとんど触れていません
それ以降の慈善の道を選んだソロスの話で進みます。
だから投資や投機を期待して読んでしまうと失望してしまいますが
ソロスの慈善の道を選んだ理由あたりも生い立ちから見れば当然の帰結だろうし
ソロスの本当の姿を知るにはこれが正しいとも思えます。
慈善や寄付の考え方で非常に興味深く思えたのが「かつては日本の企業も寄付に熱心だったがバブル崩壊と共に低迷してしまった」と言う問いに対してソロスはキッパリと否定し
「わたしは、企業が行う慈善活動には賛同しません。寄付は、経営者が個人資産のなかからするべき」
と返答し
ビル・ゲイツ等の経済界の慈善活動の参加などについても評価する一方で
「しかし同時に、現在のアメリカでは悪い状況も見られます。
・・・格差が広がっている・・・貧富の差が大きくなり、それが拡大している社会は、何かが間違っている
・・・世界中の不幸な人びとの世話を、一部の金持ちの慈善家だけに任せておくわけにはいきません。」
この辺りは目から鱗です。ユダヤ人であるソロスの哲学が見えます。
寄付とは個人が行う気持ちだろうし収入の大小に関わらず自分に出来る範囲で寄付を行ってみると言うことですかね?
改めて言われてみれば当たり前過ぎる話です。
ただ格差についてソロスもそこで
「平均的収入の人びとは恩恵を受けていません」
とあるように世界中にいる平均的な人びとは寄付をする余裕がないのが現代社会の現実である
それはつまりは困っている人びとがいてもそこに手を差し伸べる人びとに「ゆとり」がないってことだと思う。
さらに日本に限って言えば国家や企業だけが熱心に社会貢献活動をしてきた弊害で寄付について日本国民はリテラシーが無い
たまにニュースなんかでお札がポストに入っていたり路上にばらまかれていたりする。
これって使い道に困るほどのお金を手にした人が寄付をしてみたい気持ちのあらわれかも知れない。
そして日本人は寄付の知識があまりにも無いからこんな形であらわれてしまうのかも知れない。
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